三章 壬生狼、狼たちの正体

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朝ー 「ん~おはよう土方、早いね」 結希が目覚める頃には土方は既に布団をたとみ 身仕度を整えていた 「早く着替えろ。今からお前について皆に話す」 土方に着物と袴を手渡された 「めんどくさ」 土方の目の前で着替えだす結希 「ちょっと待て、男の前でむやみやたらに肌を曝すな」 「そんなこと気にしてんなよ、同室なんだし」 「たく、廊下で待ってるから早くしろよ」 「はいはい」 ・・・ 結希が部屋から出てきた 「行くぞ」 少し歩くと大広間へ着いた 襖を開けると上座に近藤勇と山南敬介がいて一つ席が あいていた土方の席だろう。 下座には沖田総司、斎藤ー、永倉新八、原田左之助、 藤堂平助、井上源三郎が座っている 「結希さん、土方さんになにもされませんでしたか」 総司がいきなり話しかけてきた 「なんかって何だよ」 「ほら~あんな事とかこんな事とか~」 「総司いい加減にしろ、席に戻れ」 「は~い」 総司が席に戻ったのを確認して土方が話し出す 「こいつが結希、天神の子、本名紅蓮だ」 「勝手に人の紹介するな」 「今日から隊士として働いて貰う」 「...土方さんよぉやっぱり俺は反対だぜ 仲間を殺しかけた奴を隊士にするなんて」 新八が反論した 「それに...」 「あぁ、こいつは女だ」 「「「「えぇ~」」」 「僕、女の人に負けたのか」 「...」 「...」 皆驚きを隠せずにいる 「てか新八、何時気付いたんだ」 「そうだよぱっちゃんいつ気付いたんだよ」 「俺でも人を担いだら女か男かぐらい分かるは、 軽いし、なんか柔らけーし」 「ト、トシ、本当なのか!?!この子がおなごと言うのは」 「それより天神の子と言うのは本当ですか」 特に近藤と山南の反応は真逆だ 「副長、話の続きを」 「こいつは自分の話しをしないから特に分かったことはない。 が、こいつは無神の者と呼ばれる唯一運命を定められていない者 と言うことが分かった」 「話をまとめると結希は天神の娘で本名は紅蓮、 今日から新選組隊士となった。これで我々の運命が変わる、 かもしれない。ですか」 最年長の井上が話をまとめる 「そうゆことだ」
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