第1章

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抱き締めらる熱で、どこか違う世界にでも行ったみたいだった。 彼にこんな風にされたことがなかったから。 彼の名前は青(セイ)。 晴れ渡る青空のように育ってほしいと名付けられた。 でも、彼の名前を付けた人はもうこの世にはいない。 青の家族と私の家族は学生時代から の友人で、音大ではいつもトップの四人だった。 四人はいつも一緒だった。 勉強もバイトも、そして恋愛も。 知り合いの紹介で四人は卒業後も音楽の道に進み、学生時代と変わらない関係を続けていた。 そしてそれぞれが年を重ね結婚。 二年後に青が産まれた。 私の両親はなかなか子供ができず、三年目にして妊娠。 私(未浩)が産まれた。
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