第1章

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私は学生だけど、学校には行ってない。 行けない。 私を避ける人はいても必要としてくれる人はいない。 友達がいないのだ。 先生も私の顔を見ると、知らないフリをするか、下らないことで説教。 めんどくさがりな私は、学校にいく意味を見いだせず、何となく毎日を過ごしている。 あの人は私を唯一「私」として見てくれる存在。 私の両親は二人とも音楽家。 いつも国外でのコンサートや講演、指導や練習で家にはいない。 お手伝いさんを要らないと言っておい返したのは、小学校三年生。 自分のことは自分で。 母親の教えを守り(?)なんでも自分でしていた。
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