幽閉から開放された翌朝の姫

12/13
425人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
信長公が美加の両手に、自分の手を添えるとさくらのお腹に近づけた。 すこしふくらんだお腹を触りながら、 「もっと、すいかのようにふくらんでいるのかと思うておりました。 りんごくらいですか?」 「姫様、産み月は冬ですよ。 まだまだ先にございます。 ゆっくり成長しているところでございますゆえ。」 「そうでしたね。 まだ6月。 今からスイカのようでしたら、産み月には破裂してしまっておりますね。」 「は、破裂!? もう姫様ったら!アハハハ」 さくらの陽気な声が寝所に響いた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!