プロローグ

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俺たちの未来はもう決まっている。 政府は産まれたばかりの子供に ''シナリオウォッチ'' と、いうものを腕につけさせる。 このシナリオウォッチにはその子の一生分の 人生の''シナリオ''が書き込まれていて、 それに従って人々はこの世界を生きる。 そして、人々は定められた人生を ただただ台本通りに過ごしているだけだ。 将来の夢、好きな食べ物、趣味、好きな人…… 全てはこのシナリオウォッチに記されている。 ちなみに、このシナリオウォッチに搭載 されているカメラが常に監視をしていて、 シナリオに逆らうと厳しく罰せられる。 シナリオウォッチの詳しい内容については これから語られる、とある高校生たちの物語で話されるはずだ。 では、なぜ政府はこんな制度を導入したのか。 それは至って簡単なことで [人々が平等の人生を送れるために] である。 才能も幸運も恋愛も、 誰かしら何かに優れていて、 その人にとって一番良い人生になるように。 これもまた詳しいことは 追い追い語られるだろう。 では、そろそろ物語を始めようか。 運命が変えられないこの世界で生きる とある高校生たちの物語を。
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