第一章 神宮透子のラプソディ

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初めて覚える感情だった。 これは性欲とは違う。 極めて魅力的である美少女が口元を自身の唾液で濡らして頬を紅潮させ猥に乱れた姿は、男として確かに性的興奮を覚えるところである。 しかし、これは違った。 俺は透子を性の捌け口にしたいわけではない。 ただ、俺に組するこの少女を、俺の手で思うがままにしたい。 彼女の身体を彼女から奪い、我が物のごとく使いたい。 未体験の感覚、衝動。 そしてそれを良しとするかのように無抵抗な透子。 衝動が、抑えられなく、なりそうで、 自分が、自分でなくなる、ような、感覚、 体の内側から、心の奥底から、 自分でも知らない、何か、が、、、 「────」 親指を抜き、透子は声にならない音を発した。 荒い息遣いする透子。 しかし俺は透子を休ませる気はなかった。 透子の唾液で塗れた親指をひと舐めして、今度は人差し指をその口に押し込んだ。 先程のように向こうから受け入れるのではなく、こちらからその唇を割って口内に押し入った。 先程よりも熱を帯びた口内。 唾液の量も増え、その肉感は更に快楽指数を上げていた。 親指よりも長い人差し指は舌の絡み付く面積も多く、更に俺を溶かしにかかった。 舌に指を絡めさせながら内頬を撫でる。 「んんっ……」 こそばゆいのか透子は俺の指を咥えながら身を捩って声を漏らした。 俺の興奮はどんどん増していた。 自分でも何なのかはわからない。 こんなことしたことも、したいと思ったこともないのに、今は透子を支配することに夢中になっている。 親指では届かなかった奥まで、人差し指なら届く。 舌先からつぅと舌根まで撫でてゆくと、透子は苦しいのか眉を潜めた。 その表情が、見たかった。
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