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村によっては
ナミの様な子どもをいみきらうところもあるが
暖かく海の幸に恵まれた場所に住む村人たちは寛容で、
むしろ目が見えないのにあまり不自由を感じさせないナミを
賢い子だと優しく見守っていてくれた。
しかしある日、
その穏やかな村々一帯によそ者たちが攻め込んで来たことから
運命は一変した。
隣の村がやられたと
若者が駆け込んで来た時、
もし捕まったら他の子どもたちは捕虜として生かしてもらえるにしても
目の見えないナミは足手まといだとすぐに殺されてしまう。
そう考えた父は母とナミを逃がした。
村人たちも一丸となって
応戦する準備をしながら見て見ぬふりをしてくれた。
そしてまだ幼いナミを連れた母を、
遠くの親戚の結婚式に出席するために旅していた
村長であるタカの父が見とがめ声をかけ、
村に連れて帰って来たのだ。
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