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○月○日
「ねぇフジコちゃん。どうやってあんなにボトルを入れさせられるの?」
超絶美人のフジコちゃん。
しかし、無愛想で高圧的という欠点があるにもかかわらず、彼女の成績はナンバーワン。
ボトルもポンポン入る。
「ボトルを入れるコツ?
そうね……こうするの」
ドンッ!
俺の顔の横にフジコちゃんの腕が横切り、そして目の前にフジコちゃんの顔がくる。
「え?え?」
これって壁ドン?
人生で初めて、壁ドンをされてみたが……フジコちゃんの顔は近いし、いい匂いがするし、何より圧倒感や支配されてる感がすごい。
こんなにもドキドキするなんて。
「ふふ」
そう言ってフジコちゃんは壁ドンしてる手とは逆の手をおもむろに俺の顔の近くに持ってくる。
これってもしかして……壁ドンからの、あごクイ(あごを手でクイっとあげる)がくるのか!?
俺は壁とフジコちゃんに挟まれ、顔を真っ赤にさせる。心臓が飛び出そうだ。
「って、おわっ!?」
顔の前に出された手。
それは予想に反して、俺のあごを通り越して、俺のネクタイをつかんだ。
グイッ!
「ボトル、入れるわよね?」
壁ドンからの、まさかのネクタイグイッ。
徐々に首が絞まるのがわかる。
「ぐぇえええ、く、くるし……!」
「……ボトルは?」
「い、いれますぅうう」
そう言うとフジコちゃんの手は俺のネクタイからパッと離れた。
「ま、こんな感じよ」
フジコちゃんは不適に笑いながら、去っていった。
……フジコちゃんのナンバーワンの秘訣は恐喝でした。
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