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――四枚のカスミソウの栞の裏に書かれたそれぞれの暗号。
生物部の活動もそっちのけで私達は謎解きに夢中になっていて。
そしてとても、とても大きな恋を見たのだった――
「わかったって、ほんと?」
私と図書部三年の東宮先輩は、立花君を見ていた。
四枚のカスミソウの栞の裏に書かれた暗号。
今は二番の栞の暗号を解いている途中だったわけだけれど、立花君はその解き方がわかったみたいで。
『や き ら 〈て〉 て』
と、最初の数字をアルファベットに置き換えて、読んで平仮名にしたのがこの文字だ。
そしてもう一つ解かなければならないようなヒント。
『ひんと【ごじゅうからい】』
全て平仮名のこのヒントを立花君はわかったようなのだ。
このヒントの、ごじゅう、というのが五十音順と気づき、立花君は意気揚々とノートにペンを走らせている。
五十音順は、あいうえお順。
これを数字化するため、あ、は1になり、い、は2になる。
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