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今日は夕方から、喫茶店『YURI』は居酒屋へと姿を変える。
店の掃除が終わったアキは、百合子と共にカウンターの中で、料理の準備を始める。
「最近は、アキちゃんに逢いたいって客が増えて来たわね。
アキちゃんの笑顔は、皆を癒すんだって」
百合子のそんな言葉に、アキは少しはにかんだ。
「近所の年配のお客さんばかりだから、アキちゃんを娘の様に思えるのよね。
中には、みらいちゃんを孫だと思ってる人も居るみたいだし」
この街に来て三年、アキはすっかりこの街に馴染んでいて、アキとみらいはちょっとした人気者になっていた。
いつも笑顔を絶やさない様に、そう言い聞かせながら過ごす毎日は、いつしか皆を笑顔にしていた。
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