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『この街に来て、皆さんにとても良くして頂いて、私もみらいも感謝しています。
百合子さんにも純くんにもお世話になりっぱなしで、申し訳なく思ってます』
「何言ってるの。
申し訳ないなんて、思う必要なんてないよ。
私も純も、アキちゃんとみらいちゃんが居てくれて、毎日が楽しいんだから」
百合子がそう言うと、アキは『ありがとうございます』と言って、笑顔で頭を下げた。
それからアキは、居酒屋開店の準備を黙々と始め、そんなアキの姿を、百合子は見つめていた。
アキは働き者で、文句一つ言わずに、いつも笑顔で働いてくれている。
だが、そんなアキの姿に、百合子は時々切なくなる。
アキの細い肩に、きっと大きなものを抱えているのだと…。
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