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「アキは頑張っていたんですね。
こんないい友達にも巡り合えて。
かれこれ、三年前でしょうか、アキから一度だけ連絡がありました。
今、思えば、会社を辞めた頃なんでしょうね
私は元気でやってるから、心配しないで。
それだけ言って、電話は切れてしまいました
約、十年ぶりにアキの声を聞きました」
この話を聞いて、三人は思った。
もしかしたら、アキはこの家に帰って来たかったのではないかと…。
母親に話を聞いて欲しかったのだと…。
「あの…、アキさんのお父さんは…」
京田は思わず聞いてしまった。
「主人は五年前に亡くなりました」
「それじゃ、アキさんはそのことは知らないんですか」
母親は静かにうなづいた。
何て、悲しいことなのだろう…。
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