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三人はそれ以上は何も聞けなかった…。
こうして、母親から話を聞いた三人は、後ろ髪を引かれる思いでアキの実家を後にした。
帰り際、母親は三人にこう言った。
「もし、もしアキと連絡が取れたら伝えて下さい。
私を…、お父さんを許してと…」
ゆいは涙を流しながら、母親に深々と頭を下げた。
帰りの車の中の空気は重かった…。
それぞれに、母親から聞いた話を思い出し、誰も言葉にしなかった…。
車が街に入ると、ゆいがいきなりこんな事を言い出した。
「古田さん、京田さん、今日はとことん私に付き合って下さい」
ゆいの言葉の意味はすぐに分かった。
それは、古田も京田も同じだったからだ。
「よしっ、朝まで思いっきり呑むか」
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