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馬車に乗るなんていっても形だけ。この世界は物語同士の繋がりが無いお互いの噺を繋ぐ入り口を通るといきなり別の世界が現れる仕組みになっている。
きっとその仕組みの原理なんかも知っているのが道化師なのであろう。そんな道化師様々に合う為に馬車に乗り数十分で着く小人の家へと向かった。
小人の家の前には道化師が1人と3番目の小人が立っていた。
道化師は相変わらずあの不気味な笑いを浮かべながら、私を出迎えた。
「わざわざ来ていただいてありがとうございます。白雪姫の件はもうご存知ですよね?白雪姫の目を覚まさせる方法を私達は知っています。その方法の説明、及び白雪姫の今後についてご友人であるあなたにぜひとも参加してもらいたく思いこうして呼んだ次第であります。お忙しい中、急に呼び出してしまって本当に申し訳なありません。」
わざとらしい表情にわざとらしい言葉で道化師は言った。そんの表面だけの言葉、私が信じるとでと思ったのか。バカな奴め。私もそんなバカな女ではない。きっとこの言葉の裏にまだ奥がある、後を引くそんな印象を受けるこの反応。道化師は今何を考え私にこの言葉を投げつけてきたのだろうか・・・。
わざとらしい 言葉にはわざとらしい言葉を。
「いえ、私なんかを呼んで頂いて光栄です。何か白雪の為に出来る事が何かあるのならなんでもお手伝いしますね。」
自分でも吐きそうな気持ち悪い言葉を発しながら、道化師に答えた。
「それは本当にあなたの本心ですかね?」
ニヤリと冷たい笑みを浮かべボソリと呟いたのを、私はき聞き逃差無かった。
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