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「全く、見破るとは流石ですな。バレない様にしっかり変装したつもりだったのだけれど・・・スオン様は勘が鋭い」
ブツブツ独り言を言いながら、スオンを抱き上げ、目の前のベッドに寝かせた。
「その勘が上手くあちらの世界で役に立てばいいですが」
そういうと、被っていたフードを外しマントを脱ぎ手に持った。
そこにあったのは、スオンが嫌悪する存在・・・道化師。
「私の役目はここでおしまいです。それでは、いい夢を。」
そう言うと、その部屋を出ていき、スオンが一段一段噛み締めながら登った階段を意気揚々と降りていった。
「せいぜい頑張って白雪姫を助けちゃって下さいよー。私達の為にも、しっかり仕事をしてくれないと困りますので」
それは今まで誰も見たことの無い、道化師の心からの笑顔であった。
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