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寮の食堂は、学校のよりは落ち着いた雰囲気だった。
というか、モダンな感じ?
インテリアも茶系で、円卓もダークブラウンでシックにまとめてある。
俺がキョロキョロしている間に、気づいたら執行部の集まるテーブルに着いていたらしい。
俺は真っ先に猫目を探した。
えー、大人しそうで可愛い系な子が1人、その子にじゃれついてるキツネっぽい雰囲気の子が1人。
そして、茶系の髪にこれぞ猫目って感じのでっかいつり目に、長いまつげ、おかっぱっぽい髪型が妙に似合っている人が。
最後!!最後の人が鳳先輩の相方ですね!!
多少イメージとは違うものの、ファイナルアンサー!!
「恒(こう)、来とったんやな」
「おー、今日竜が来ると思ってよ。ここなら確実だろうと思ってさ」
やっぱり俺の目は確かだった!!
猫目な先輩と鳳先輩は慣れた雰囲気で、拳を合わせていた。
鼻血出そうです。
根性で出さないけどね!
その鳳先輩達の会話に、じゃれついていた2人がこちらを向く。
そして俺と竜を見比べた。
「えーっと、元気っ子っぽい方が噂の竜君かな??で、隣の顔に似合わず派手な服着てるのは誰??」
キツネっぽい先輩が俺らを見ながらそう言う。
顔に似合わずって、随分はっきり言うなー。
「ま、麻智(まち)、失礼だよ。初対面の人に向かってそんな…」
もう1人居た大人しそうな先輩が必死な顔で止めていた。
も、萌え…。
「はい!俺が城田 竜です!生徒会執行部に入ります。よろしくお願いします!!」
さっきの雰囲気はいずこへ行ったのか、もろ体育会系の挨拶で、竜は先輩達にびっちり90度の角度で礼をした。
おお、…何か迫力。
それに比べて俺は軽く頭を下げる。
「1年の藤堂 律です。執行部の事とかよく分かりませんが、よろしくお願いします」
「はは!何か対照的で良いバランスのが入って来たねー。俺は高柳(たかやなぎ) 麻智。こっちの可愛いのが花野 由華(はなの よしか)。よろしくな、1年坊主共!」
「俺は白峰(しらみね) 恒。竜とは道場で一緒だから今更だけどな。律、よろしくな」
それぞれ自己紹介をし終わった所で、夕飯にすることになった。
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