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俺がこれから通う学校は、鷹匠学園。
別に漫画や小説に出てくるようなエリート校ではない、が、所謂金持ちの為の私立高校だ。
制服の代金が某ホスト部高校の値段と変わらないレベルだった時には、流石に俺も驚いた。
敷地も広く、学校や寮の他にイングリッシュガーデンやらなんやらがある。
正直迷う自信しかないorz
そしてもう一つ、特徴がある。
「よ、お前も外部生??」
つまらない入学式の中、1人で思案に耽っていた俺に声がかけられる。
栗色の髪に、ちょっと生意気そうな笑顔。
うん、こいつ、受けだね。
「そうだけど…」
「やっぱりな!おれ、城田 竜(しろた りゅう)ってんだ。外部生同士、よろしくな」
そう言って城田竜君とやらは二カッと笑った。
オタクには眩しすぎる笑顔なので少々引っ込めて頂きたい。
「そうなんだ。よろしくな。あー、っと、俺は藤堂 律だ」
思っている事は顔には出さず、ナチュラルに会話を続ける。
外部生。
これが、この学校のもう一つの特徴だ。
鷹匠学園は幼稚舎からエスカレーター制となっており、義務教育である中学までは完全に外から人を入れない。
高校からは年に20名程の外部生枠を設け、難関試験を突破したもののみが入学を許可される。
なので、外部生は結構珍しがられる。
でも、最初から話しかけてくれるやつがいて、ちょっと安心したかも。
やっぱ周りから好奇心の目で見られて友達出来ないとか、青春オワタって感じだしね。
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