第一問

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話によると、クラスの中で外部生は俺と城田だけらしい。 「城田は何でこの学校に来たんだ?」 素朴な疑問をぶつけてみる。 ここでは外部生枠を設けてるとはいえ、閉鎖的な空気がある。 受験するにはそれなりの勇気と理由が必要だ。 俺の理由はもちろん王道学園物を腐男子として生で見たいが為だ。 そして可愛い妹にそれを日々報告する義務がある。 ブラコンと呼ぶなら呼べばいいさ。 俺はルルーシュ並みのブラコンである。 「竜でいいぜ。俺も律って呼ぶから!」 おおう、何てコミュ力の高さだ。 「わかったよ、竜」 「おう。んで、入った理由っていうか、別に対した事じゃないんだけど…」 濁されると、人って気になりますよね。 俺は竜に顔を寄せた。 「別に、誰にも言わないよ?」 「あ!そういう心配してるわけじゃないから!」 竜はちょっと気まずそうに頬をかくと、ちょっと目線をそらして話し出した。 「幼馴染みの兄ちゃんがさ、この学校通ってんだ」 …つまり、それを追って来たと…!? 何と既に美味しいカップリングの予感じゃないですか。 「あー…、何かガキっぽい理由だよな!忘れて!」 「別に、ガキっぽくなんてないよ」 恥ずかしそうにしていた竜が、俺の言葉にきょとんとする。 あ、この顔可愛い。 「一緒に過ごしたい人が居るのは、良いことだと思う。そこに年齢なんか関係ないんじゃないかな」 思ったことを、そのまま言ってみる。 腐男子的にとっても素敵な理由だと思います。 「…そっか。律、ありがとな!」 最初よりもちょっと照れた感じを見せつつ、竜はまた眩しい笑顔を見せた。 …むやみにそれ、振りまかない方がいいと思うんだけど。
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