愛哀

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最初は私が受け入れる側だった。 けど、徐々に差が開いてきて、気がつけば後ろにも横にも誰もいなくて、皆少し離れた前にいたんだ。 幼ながらに恐怖心を感じて、それでも泣いちゃダメだと思ってた。 泣いて何になるの? もうどうでもいい。 そう、泣きながら笑ったんだよ。 切れてしまいそうなら、切ってしまえばいい。 どこにでもハサミは落ちてるよ。 その鋭利な刃先を閉じて、プツリと音を立てて。 寂しい小さな音が合図となって、涙腺が大洪水になるよ。 私も女なんだ。 誰でも良いから抱きしめてほしくて、誰でも良いから頭を撫でてほしくて。 女々しい自分が嫌、女だからと躊躇ばかりな自分が嫌、だからと言っても嫌いな人は嫌い。 悩むくらいなら、男友達を作らなければいいと思った。 女の子とも関わらなければいいと思った。 今いる友達だけで充分だからと、「忙しい」を理由にまた逃げる。 男友達になら何でも話せるから、女友達には話せることが少ないから。 けど、私は男じゃないから。 私は女だから。 乳房が切り落とせたらいいのに。 骨格や筋肉がガッシリとしてればいいのに。 喉仏も男性器も出てくればいいのに。 子宮が排出物と一緒に流れればいいのに。 そんな女々しさが汚らしい。
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