こわいゆめ

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目を開くとね、一面黒い場所にいるの。 けど、問題なのは視覚より、嗅覚と感覚ね。 腸に残った大便、漏らす尿、垂れる体液、そこらじゅうを埋め尽くす、生臭い…甘ったるい鉄のにおい。 身体中は、もう肌が見えないほどに血みどろ。 つまり、気持ち悪い。 周りの死体もね、見てて気分が悪くなるよ。 もうみたくないのに。 ある日、友達のA君を殺しました。 ナイフで首の裏を刺したあと、馬乗りになって、何度も背中を刺した。 かろうじて生きてる程度に弱ってる頃、ひっくり返して顔を見るが、やっぱり見れなかった。 ゆっくりと腹を開き、肝臓に触れる。 ピクリとも反応をしなかったため、絶命したって確認をした。 酷く乱れた顔を隠すように、まずは鼻を削いだ。 取れた鼻は彼の口に入れる。 次に片目をえぐった。 左右どっちかは忘れたけど、それも彼の口に入れた。 フラッとそこを離れ、少し歩いてた。 すると、生きてる友人を見つけた。 結構前に殺したはずの、B君だ。 最近では生き返るから余計にキツイ。 「あなた」が生き返ることはないのに、なんで友人は生き返るのだろうか。 不思議だ。 B君の足は私よりも全然速い。 まあ、50m走のベストタイムが12秒代だから、性別もあるし当たり前なんだけど。 とても追いつけない。 けど、しばらくすると、B君がこけた。 死体に躓いたのかと思ったけど、ただ単に滑っただけだった。 そりゃそうだ、血はくるぶしまでを隠すほど溜まってて、もう完全に沼状態。 ここまでくると乾かない。 その分湿度も高いけどね。 そこで目を覚ました。
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