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身体中に這う舌の感触。肌を滑る無骨な指先。三十代後半の男に貫かれ感じている演技に励む。 男の雰囲気作り、テクニックが悪いわけでもなく、普通の女性ならば感じるであろう行為。 行為を仕事でしている私にとっては全くと言っても良い程、快感に襲われない。 他の従業員はそんな事ないみたいだけど。今日のお客様は気持ち良かったとか、言っていたりするもの。 「…はぁっ…気持ち良い?」 「あっ、んん……気持ち良い…もっと…っ」 妖艶な表情を浮かべ、甲高い声を漏らし男の興奮を煽るが、私の身体は全く感じていなかった。 ただ異物を受け入れているだけの感覚。
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