第1章

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日大芸術学部…そこが叔父の行った学校だった。 今は、新橋で広告代理店をしている。5年ほど前に規模を縮小し、移転したがまだ現役。 「ツルピカハゲ大会」 と題されたクイズ番組に出場! 外国旅行に行ける人数だけ旗を貰える。行けない人は「見送り」の旗を振る奴だ。 優勝して、頭をアップで抜かれ満面の笑みを浮かべた一休さんには、大笑いした。 「兄キはさ、ラジオの「のど自慢」で、僕の代わりに唄った事があるんだよ。用事で遅れて難しくなって、兄キに頼んだんだ。」 なんか、苦虫噛み潰した様な顔で他人に迷惑かけるからと、仕方なくそこへ向かう父が想像出来て可笑しい。 父は奥行き感ある、暖かな声をしていた。歌が上手だった。 そして父の葬儀で法事で、お経をあげているのは、この叔父だ。そうお坊さんの資格も持っている。
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