第1話 出会い

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 そのまま流れるような所作で、制服のズボンの埃を払い、なんと朱莉に向かって真っ直ぐに歩いて来たではないか。  おお?なんだ?  優に180㎝を超えてるだろう背丈の、スラリとしたモデル体型の少年。  その頂天を飾る顔は、一見少女かと見紛うほどの艶やかさである。  しばし、あほうのように眺めていた朱莉の前に、彼は突然手を差し出して来た。 「500円」  何の事か解らずに、躊躇している朱莉に畳み掛けるかのように、 「見物料」  と、彼は差し出した手のひらを上下させた。
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