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そのまま流れるような所作で、制服のズボンの埃を払い、なんと朱莉に向かって真っ直ぐに歩いて来たではないか。
おお?なんだ?
優に180㎝を超えてるだろう背丈の、スラリとしたモデル体型の少年。
その頂天を飾る顔は、一見少女かと見紛うほどの艶やかさである。
しばし、あほうのように眺めていた朱莉の前に、彼は突然手を差し出して来た。
「500円」
何の事か解らずに、躊躇している朱莉に畳み掛けるかのように、
「見物料」
と、彼は差し出した手のひらを上下させた。
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