第2話

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…不思議な夢を見た…… 私が何か恐ろしいのに襲われかけて それを助けてくれた不思議な力を持った人達と出会った夢だ ……夢……なんだろうか? 香衣はしばらく悩んだ だが、記憶が曖昧な状態なので これ以上は考えることをやめた それよりも今、自分がどこに居るのかを考えることにした ……見覚えがある ここはお寺の中の私の寝室だ 外は……真っ暗だから夜か ………あの時と、状況が似てる…… 違うのは、一和が来ない所だけかな… 香衣はベッドからゆっくり降りると、襖を開けて部屋を出て行った 部屋を出てすぐに長い廊下があり、廊下からは綺麗にされた中庭が見えていた 香衣はそこに腰掛けて、満月をジッと見つめていた ──昔もこんな風にみたなぁ… 鳥居に座らせられて、皆が泣いてる私を励まそうとオロオロしてたっけ 懐かしいなぁー ………………………………“懐かしい”? 何かが引っかかったのか、香衣は左手で頭を抑え目を大きく見開いた 鳥居って?皆って? ……私が、泣いた……? 私はいったい、何を言っているの? 必死に思い出そうとするのだが途端に頭痛がして、思い出そうとしても思い出せない もう諦めかけようとした ──その時だった どこからか懐かしい音色が聴こえた 音色に惹かれて、風は髪を撫でるように触れ、散った花びらは道しるべをするように風で舞う
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