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次の日
香衣は朝早くから起きていた
小鳥たちが気持ちよい音色で鳴いているなか、香衣はただボーッと自分の布団を見ていた
……昨日のあれは、夢じゃない、よね?
………………あの人達、自分を神様って言った?言ったよね?
本当に神様なの?でも自分で神様とか名乗る?
いやいや、怪しいって!
私に見えないようにしてからかってるんだ、きっとそうだよ
……だって、神様なんて居ないもの……
香衣は何故か、そう自分に言い聞かせていた
まるで神様を信じていないように…
「…っ衣………香衣!」
ハッとして私は前に座っている一和の顔を見ると、一和が心配そうにこちらを覗いていた
「大丈夫かい?さっきからぼうっとしているようだけど…」
〈大丈夫。昨日はよく寝れたから、多分寝過ぎなだけだよ〉
私は一和に心配させないようにそう言うと、一和は「そうかい、そうかい。よく寝れたかい」と嬉しそうに顔に皺を作り笑ってくれた
「じゃあ、朝ご飯食べたら学校に行くんだよ」
〈うん。分かった〉
一和は食べ終わると、お皿を下げに席を立った
私はそんな一和の背中を見てホッと胸をなで下ろした
一和にはもう、心配かけちゃだめなんだから……もっと頑張らなきゃ
朝ご飯を食べ終えると、香衣は学校に行く支度を整えてから家を出た
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