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「えっと……、理由って話せる?」
動揺しているのを隠して落ちついているふりをして聞いた。
「上手く言えません。なんか気持ちが切れちゃったというか……」
たどたどしく言うけれどゆみちゃんの目は下を向かず、まっすぐに私のことを見つめてくる。
ここで目をそらしては駄目だ。
「何か嫌なことでもあるの?」
頭をフル回転させて、慎重に言葉を選んで、あの言葉を使わないように聞いていく。
「心配しなくて大丈夫ですよ部長。これは私の気持ちの問題なんで。いじめられているとかは絶対にないです」
私が使わなかった言葉をゆみちゃんはあっさりと使ってしまった。
このセリフが嘘ではないことを願いたい。自分の部活でいじめがあったなんて考えたくない。
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