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彼のあだ名はムー。
正直、名前は覚えてない。
踊り係をしていて、踊るのがなかなかうまいんだ。
「いえいえー。今日は踊り練とかミュージカル練とかあるよね?」
「はい、ありますよ。今日は苦手なところ詰めようと思って。」
先輩が来てくれて、安心しました。と。
ほっとしたように笑いかけるムーを見て、心がきゅんっと締め付けられる。
「もう。私を頼らないでよ?練習を回すのはムーなんだからね?」
口ではそうやって、ちゃんと“先輩”らしく言ってみるけれど。
嬉しがってる心は確かにあるんだ。
「はーい。でも、何かあったら言ってくださいね。」
「ほいさー、了解。ビシバシしごくね。」
「お手柔らかにお願いします。」
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