新しい生活

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「どうしたんですか? 今日」 「先輩が結婚するって聞いて、駆けつけた。これからご飯なの」 「なるほど。いいですね」 「仕事順調?」 「うーん、そうですねぇ」 ちょっと歯切れが悪い。 相変わらず怒られてばかりなのかもしれない。 「でも偉いね。ちゃんと続けてるんだ。同期は殆ど辞めちゃったでしょ」 「そうなんです。一気に辞めちゃいまして」 この会社は 結構残業になるし かといって手当はつかないし 給料も安いので 入社したばかりの男性社員は2、3年の間に辞めてしまう。 同期が少なくて心細いだろうに、島崎君は残ってくれていた。 まぁ、だから社内恋愛に発展してしまったのだろうが。
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