第1章

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「カズ… 麻美ちゃんはいつかあの人の元に帰るわ。 私には解るの。 ただ今は何かの行き違いで麻美ちゃんがあの人の元を離れてるだけ。 ちゃんと話しさえすれば、わかり会える。 キライになって離れたんじゃないんだもの… そして、相手の人も、 麻美ちゃんのことを必死で捜してる。 麻美ちゃんが言わないでほしいって言うからまだ言わないけど… 折を見て、話をするように説得するつもりだし。 いい子だからあんたの気持ちも分からないではないけど、 そんな気持ちは一刻も早く絶ちきること。 でなきゃ、辛いだけだよ?」 「解ってる。 麻美ちゃんがソイツのことをまだ想ってることぐらい。 でも、 傍にいて辛い相手なら、 これからだって上手くいくはず無いんだ… 一度でいいから、話をさせてほしい。 どんな相手でも、 俺の気持ちをぶつけて、 きっぱりと諦めさせるから。 麻美ちゃんを待ってる人が居ると思うと、どうしても、 心配でならない」
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