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一輝は、昼は仕事、夜は高校と言う生活が始まった。 定時制と言うと、夜中までってイメージを持たれるが実際は、20時45分までの一日4時間授業である。 その後、クラブ活動をするものもいるが22時には全員退校となる。 しかし、あまりクラブ活動にも興味が無く帰宅部専門の一輝であった。 帰りは、同じ地元の由美と帰る事も多かった。 クラスメートとは、歳が一個上ってのもあり、溶け込むまで、苦戦をしいられていた。 と言うのは、殆どが中学出たての奴ばかりだ、歳だけでなく社会人としても一輝が先を行ってる訳だ、したがって皆に敬語で話される。それが、どうも苦手であった。 クラス内でも一次募集組、二次募集組がアカラサマに分かった(爆) 現役ではない年輩者、トラブルを抱え定時制を選んできたタイプは一次組だ。 二次で入って来た者は比較的、素直に育った来た感じで県立のみしか受けられずに一次で全日制を落とし二次で定時制に来たタイプだ。 一輝的には前者の方が扱いは慣れていた。 後者のタイプには、どう接するのかが難しかった。 一輝と多彩なクラスメートとの高校生活が始まった。1クラス50人合わせて100名の学年は初だった為、先輩達も苦笑いだった。この年、4年生が4名、3年2年は各20名程度であった。 その高校に、いきなり100名の新入生だ先輩達もビックリした事だろう。 ある日… 仕事を終えて学校へ向かう道を一輝は歩いていた。 すると裏から来た単車が追い抜き手をあげた。 学校の裏に隠す様に停めて降りて来たのは同級生の晃であった! 小野塚 晃 彼は、バイクに乗るために定時制高校に来た男で、バリ伝が彼の全てだった。 「オハヨッス」とメットを外した。 「オー!CBX400じゃんスゲエ」 一輝も興奮を隠せなかった。 「買っちゃったよ、親を説得するの大変だったけどね」 と自慢気な晃であった。 しかも、セパハンにヨシムラの集合菅入りだ。 「この前、話してた会社の先輩に売って貰ったんだ」 一輝は原付免許しか持ってなかったが…少しは、単車にも興味は出てきていた。 「俺も免許取ろうかな?」一輝に一瞬迷いが生じた、しかし、一輝には、まだ単車に乗ると言う所まで、熱くなりきれて無かったのだ。image=488015703.jpg
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