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授業が終わり帰りの駅で煙草を吸う一輝がいた。
「煙草吸うんだ!一本くれる?」
由美だった。
「よっ!」
一輝は単車の話をした。
「意外だな~一輝くんって単車とかにも興味あるんだ…似合わないよ」
と彼女は笑った。
一輝は、少しふてくされ
「なんだよ!似合わないって」
「なんてのかな?一輝くんってスレテナイからってのかな?もっとしたい事が、あるんじゃないかな?と思って
ネェ!趣味は…何!
そう言えば、アタシ、キミの話ってあまり聞いた事ないよ」
「……」
黙ったまま、電車に乗る一輝であった。
「ちょっと待ってよ!怒らなくても…」
「怒ってないよ…」
電車は一輝たちが降りる駅についた。
「じゃあな、また明日」
「う、うん…一輝くんって…」
由美が言いかけた時
「俺、今は何をしたいのか分からないんだ、、、まだ探してる途中かな?スタンドで働いてるし車やバイクに少しは興味は出てきたけど、まだ熱くなれないんだよ」
話を聞いていた由美は
「私達、まだ16よ、そんなに焦らなくても一輝くんなら、きっと見つかるよ」
「そうかもな、、、あっ!ありがとう、また明日な!」
「ねえ、一輝くん、たまにはバイク押しながら話しながら帰ろうよ」
一輝と由美は同じ団地に住んでいるので、この日は、色々な話をしながら歩いて帰った。
次の朝!
朝の電車に由美を見かけた。
「アレ?珍しいじゃん」
と一輝が、由美に声をかけた?
「オー!オハヨー!朝早いんだね~今日は会社面接でさ~……」
しかし、朝から、よく喋る女だ。
「昨日は、ありがとう!」
由美が、さりげなく呟いた。
「何?なんだよ、別に、、、」
「アタシの話し、聞いてくれたからさ」
「面接がんばれよ!」
普段は、夜しか会わない由美に、朝から会って一輝は、少し照れていた。
そして、由美は途中の駅で降りて行ったのだった。
高校生活の日々が続くが、次第にクラスの人数が減って来る。
夏休みが終わると1/3が自主退学して行った。
由美も例外では無かった。
二学期になると姿を見なくなった。
別に付き合ってた訳でもナイし、特別な感情は無かったがショックだった。
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