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「…ねぇ?凛?」
「ごめん玲奈、少し頭の中を整理させて…お願い」
凛の席に駆け寄る玲奈…凛は頭の中が混乱していて対応が出来ない…というか、今はちゃんと頭の中で整理させたかった。
高校生活で初めての授業が始まる…1時限目…2時限目…3時限目…4時限目…授業内容が全く頭の中に入ってこない…その間の休憩中、凛が落ち着くのを待つかのように親友の玲奈は近づかなかった。
遥真も凛に近づく事は無く、授業中も休憩中もずっと窓から外を見つめていた。
「…はぁ…」
お昼…玲奈と一緒に机を並べて昼食を取る…でも、胸の中が満腹状態で…全く食べる気になれない…凛は箸を持つ手を止めて溜息ばかりしていた。
「…ねぇ、凛?まだ落ち着かないの?」
あまり食べずに弁当箱をカバンの中にしまった凛の心の病を心配して玲奈は話しかける。
「うん。…はぁ…」
「凛の事が好きっていう事は両想いなんだし、最高の高校生活の幕開けじゃん!何を悩む必要があるのさ?あとは明るい未来に2人で突き進めばいいじゃんか!そんな暗い顔して…笑顔でいないと、遥真君、他の女と付き合っちゃうかもよー?」
呟いて溜息を吐く凛…元気を出してもらおうと頑張る玲奈。
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