ペットには首輪を付けましょう

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「……あれ…?ここどこだ??」 「あんたねぇ……っ!!?」 「ここにいたか…。」 未だに寝ぼけ眼のリゼルは呆然と部屋の壁を眺めながら呑気に呟いていると背後から大男の声が聞こえ、リアは慌てて振り返ったが一瞬遅れ再び吹き飛ばされてしまった。全く、今回何度目であろうかと言わんばかりにリアは今度は地面に叩き付けられるもなんとか意識を保ってみせた。 「今度こそ…手加減なしで行こう…この我、“ダークフィフス”の一人であり、強靭な肉体の持ち主、ガルドに傷を負わせたことは褒めてやろう。だが、それもこれまでだ。」 「………リア。」 「…………いったぁ……な、何よ……。」 ようやくリゼルはゆっくりとだが立ち上がるなり目の前で何やら黒いモヤを体全体にまとい始めている大男、ガルドを眺めながら呟いた。 正直、今のリアは意識を保つ事で精一杯だと言うのだが…必死にリゼルの声に耳を傾けた。ようやく、目覚めてくれたのだ、きっと何か聞きたい事もあるはず…あの、ガルドと述べた大男が動き出す前に応えておきたいのが、今のリアの思いだった。 「あのさ……。」 「…な、何よ……言いたい事、あるなら…早く言って…。」 「あ、うん…あいつ…誰のペットなんだ?」 「………は?」 リゼルはリアの方を向きながらもガルドに指を差しながら引き攣った表情を浮かべた。
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