第二章

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「まず迷い人の皆様には走ってきてもらいます。範囲は校内。七つの各チェックポイントのボタンを押し終えたら図書室の扉を開けてください。ズルをしないように。寿命以外で死ねなくなりますので。」 一つトーンが落ちた。 それでいいのか? そんな呟きがどこからか聞こえた。 現支配者の考えもまだ纏まってないらしいが、それでも元死亡願望者だ。どうにかなるのだろう。 「それではお気をつけていってらっしゃいませ。」 朝8:30ゲーム開始 「では今日までの支配者の皆様はこちらのスクリーンにてお楽しみください。」 ぐいっと口のサイドを上げ、パチンと手を叩いた。 『おい、ケイはフィンガースナップができないのか?』 『ふぃんがーすなっぷてなんぞ?』 フィンガースナップをわけのわからない発音で言う様は失笑を買った。 『あれだ、指パッチン。』 パチンッ 小気味良い音が響いた。 「できないわけじゃないのですが、苦手なので封印中です。」 以下にも悩んでます雰囲気を醸し出すもので、苦笑いを返す今日までの支配者。 『今日までの支配者、響きが微妙だ。ケイが現支配者なんだ、現を取り元をつけよう。』 元支配者。 「うえぇー、わかりましたぁ。元支配者の皆様。」 せっかく面白いと思ったのにを肩を下げた現支配者。
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