第二章

11/24
前へ
/41ページ
次へ
十三人。 十三人の理由は、一人目然り至極くだらないことである。 ついでにいえば、死にたいけど自分では死ぬことができないという小心者。 そんな迷い人にも思うことがあり、利用価値がある。 例えば、だ。 一人目の迷い人の場合、理由(・)と利用法(+) ・浮気 ・悪口 ・友人との喧嘩 +ファッションモデル +写真家 +猫カフェの店員 +トリマー それらはこんなにある。 が、こんなにくだらないことでもある。 この迷い人には、学力が足りない。 だが動物、特に猫が好きな愛猫家。 二人目以降を挙げるとキリがないので省くが。 つまりそういうこと。 何と無く問題も解決し、さらに自分のなれる将来も提示すれば死ぬ理由は無くなるのだ。 「さて、迷い人の皆様お疲れ様です。」 『っつかれー。』 『面白かったよぉー。』 パチパチと拍手が送られる。 「そこまで。次に、聞こう。」 「迷い人の皆様がお考えになられていることは存じ上げません。」 「まだ、死亡願望がある?」 「それとも、イキタイ?」 壊れたかのような笑みを浮かべ、首をかしげる現支配者に背中を冷たいものが流れる。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加