1人が本棚に入れています
本棚に追加
これが命の痛みなんだ。しかも俺はこの痛みが
地獄行きへ直結すると宣告された。
正直に言う。再生したとき。功徳を積まずに
ダラダラしていれば、一生メメ様のお側にいられるって。
ハハハ。そんなに甘くないよな。俺の功徳はいま
ほんの僅か。でも、紙の裏側に映った血の一文は
いきなり半分になっている。結局は。
俺はやっぱり死んだのだ。天か地か選んで進む。
そういう猫なんだ。でも、これだけはメメ様に
内緒にしてもいいだろう?!だってこれは
俺、ライトの生き様なのだから。俺のもんだ。
さて。痛くて寝返りをうつ事も出来ないのだけど
犬猫病院で、包帯まみれの猫に抱きついてワンワンと
泣いてくれてる。倉庫会社の主任さんも付き添っている。
なんて、優しい人々なのだろう。もう俺は手抜きしない。
彼女、彼らの為に功徳積むよ。ビビアン。と言ったか?!
『あい。』
よし。手伝え。俺が今日からお前の兄貴だ。何でも頼れ。
『あい!ライトニーニ!』
ニーニってのは兄さんって意味かな。まぁいいや。
ところで、ビビ。頼みがあるんだ。
『あい!ニーニの言う事なら何でもでち!』
うんとな、俺たちの愛すべきメメ様に、言って欲しいんだ。
『あい!アタチどうしたらいいでしょう!』
簡単な事だ。その隣で寝てる三毛猫はメスで俺じゃないし
俺はその隣で寝てるから、飼い主なら間違えないでくれと。
そう伝えて欲しい。出来るか?
『頑張ってみるでち!』
「不安だぜ。やれやれ。」
最初のコメントを投稿しよう!