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「ファルシオンソード…バスタードソードとは対極の、細身で切れ味の鋭さが特徴。俺が王から授かった武器だが、どうしても貴様の力に敵わなくてな…そんな折りに身につけたこの力…貴様に一番見せたかった…」
「何だ?」
突然ファルコンの体から、水蒸気のようなものが吹き出し、湯気が、まるでオーラのようにファルコンを包む。そしてそれが徐々に赤くなり、禍々しい雰囲気を醸し出していた。
「おいまさか…それは…」
「はっ!」
突然、ファルコンが襲いかかってきた。その早さは最早人間のそれではなく、目にも止まらぬ、と形容するにふさわしいスピードでイアランの目の前を駆け抜けた。
猛烈なスピードに舞い上がった火山灰がおさまり、視界が回復したとき、イアランの剣の刀身がちょうど半分あたりで折れていたのが露になった。
「ふふふ…さすがイアラン。まさか今のを受け止めるとはな」
「このスピード…このパワー…まさか」
「スキルストライク…己のパワーとスピードを増幅させる、魔力だよ」
「な、なんでお前が魔力を…持ってるんだ…」
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