恋愛嗅覚

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店内をぐるりと回ってとりあえずの全身コーディネートは終わった。 レジに向かう前に彼がつばの大きな帽子を持ってきて私の頭にふわりと乗せた。 「帽子もあった方がいい」 私はその帽子を斜めに被ったままレジの前に彼と並んだ。 「コレ、全部ください」 彼は財布からカードを出すと手早く支払って私に着替えてくるように言った。 店のフィッティングルームを借りて着替えると、再び彼の車に揺られる。 行先のわからないドライブは普通のドライブとは違って… …ドキドキ感が増すようだ。 それでも慣れないよそ行きワンピからジーンズに着替えると、私もいつもの感覚を取り戻しつつあった。 「あの…。ちょっと聞いてもいいですか?」
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