恋愛嗅覚

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衣装が決定すると、望愛もホッとした表情を見せた。 もちろん、満足そうに試着の終わった衣装を何度も何度も見つめていた。 きっと… 望愛の頭の中はモンスターの反応でいっぱいだろう。 全くをもって、かわいいヤツだ。 「さあ、思ったよりも早く終わったし、お茶でも飲みましょ。美味しいケーキ用意してあるのよ」 千草さんが明るく言った。 きっと、千草さんにとっての今日のメインはここから始まるのだろう。 望愛から話を聞きたくてしょうがないって感じだった。 奥の簡易キッチンでお湯を沸かし、商談スペースでもあるテーブルに移った。 すると、その時。 ドアに取り付けられたベルの高い音色と共に ドアが開いた。 「こんにちは。お待たせしました」 ハリのある男性の声が店内に響いた。
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