恋愛嗅覚

68/68
前へ
/68ページ
次へ
すると、望愛がくすくすと笑い出す。 「…何よ?」 「…何?」 いつもどおりに理央と私の声が重なった。 望愛は私たちを尻目に最後に焼けたハラミをゆっくりと頬張った。 そして、満面の笑みを浮かべた。 「だから…何なのよ?」 「何なの、その笑い」 「だって…理央も奈美も、自分たちはガツガツいく肉食だって言いながら…いざとなったら…かわいいんだもん」 私と理央は顔を見合わせた。 そして、同時に顔を染めた。 けれど、すぐに勢いよく望愛を向く。 「望愛に言われたくない!!」 「望愛には言われたくない!!」 「ちょっと、奈美、ビール頼も!こうなったら望愛に気なんか使わないんだから」 「頼も。頼も!ってか月曜なんて気にしてらんないし!」 私たちはいつもの調子を取り戻した。 「てかさ、私たちのことより、望愛でしょ!?望愛!!」 番外編第5弾につづく…
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3056人が本棚に入れています
本棚に追加