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野次馬に取り囲まれる中、男とリオナの言い合いがピークに達しようとしていた。
「女のくせに大口たたいてんじゃねーよ。今度こそ本当に怪我すんぞ」
「アンタこそアタシに負けるのが怖いんでしょ?今謝れば骨折くらいで許してあげるわよ」
その時、騒ぎを嗅ぎつけた女性の教師がとめに入ってきた。
「ちょっとあなたたち何してるの!!やめなさい!」
「ふん」
リオナは舌打ちをしながら教室へ戻って行く。
「クロードくん、あなたヴァン先生から呼ばれてるはずでしょ?早く行きなさい」
「…」
さすがに教師の前ではリオナたちもそれ以上は何も言えず、クロードと呼ばれた男も、職位室へ歩いて行く。
「まったく…ヴァン先生の悩みの種はこれなのかもね…」
女性教師もヴァンのことを気の毒に思いながら、野次馬の生徒たちを解散させた。
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