英雄の娘

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時は過ぎ、世界戦争休戦協定から18年の歳月が流れた。 ラーディスはヴィレムセイドに国土と政権を返還し、世界は再び五大国として存在していた。 科学はこの18年の間に凄まじい発展をとげ、また、子どもの教育機関を設ける制度の導入が決定されていた。 代表的な例として、ラーディスの首都ノヴェレマにある教育機関がある。 人々はその教育機関を学校と呼び、戦闘や知識などを学んでいく。 教養だけではなく、子どもたちはそこで友だちを作る。 大人たちからすれば、こんなにありがたいことはない。一般教養を身につけてくれる上に、人間関係までも学べるのだから。 そして、ノヴェレマの学校の中の様子はーー 戦闘実技の授業があり、クラスメイトの目の前で2人の生徒が戦っている。 女の子対男の子だが、女の子の方が男の子を圧倒している。 そしてとうとう、女の子の剣が男の子の剣を弾き飛ばし、教師が終了を告げた。 「それまで!!リオナの勝ちだよ」 「く…くそ」 男子生徒は悔しそうな顔をし、周りのクラスメイトはざわめく。 「ふんっ、よわ」 リオナと呼ばれた女の子はつまらなさそうに鼻を鳴らすと、剣を背中の鞘にしまいながら、自分の席へ戻って行く。 長い銀髪をポニーテールにしており、身長は165センチほど。茶色の瞳が美しく、若干つり目の端正な顔立ちの美少女だ。
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