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リオナの家は郊外にあり、家に帰る頃には少し暗くなる。
丘の上の一軒家で、一般の家よりも少し大きい立派な家である。
家にたどり着いたリオナはドアを開け、リビングのソファにカバンを投げた。
「お姉ちゃんお帰りー!」
すると、5歳くらいの小さい女の子が、奥からとことこと出迎えに来た。
リオナと同じく銀色の髪をショートボブにしていて、顔はあまりにておらず、目はくりくりとしている。
彼女の名はユイ。リオナの妹である。
「ただいま。あれ、ディオは?」
リオナはユイの柔らかい頬をぷにぷにと触る。
「わひゃんなーい。おなかへったよー」
「全く困ったやつね。今日の食事当番はあいつなのに」
リオナがため息をつくと同時に、玄関のドアが開く音がし、少年がリビングに入ってきた。
リオナやユイと同じ銀髪で、青く美しい瞳。身長は175センチほどで左耳にはピアスをしている。リオナと同じく端正な顔立ちだが、彼は少しガラが悪い。
彼の名はディオ。リオナの弟であり、ユイの兄である。
「あれ、姉貴帰ってたのか」
「遅いわよ、アンタたちは今日は早く授業終わるはずでしょ?何してたの?」
「仕事だよ仕事。はぁー疲れた」
ディオはリオナのカバンを床に投げ、ソファにどさっと飛び込んだ。
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