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それは涼子の背中を撮影した写真だった。
背中一面が赤く腫れあがり。
尻を超え太ももの裏までも朱色に染まっていた。
亜紀は声が出せず。
画面を眺めた。
ページングした涼子の指先が震えている。
自分の姿を目にして彼女自身が動揺していた。
亜紀は視線を涼子の顔に向け。
彼女の表情を確かめた。
涼子の目がゆるゆると充血しはじめ。
潤んでいく。
哀れな自分を悼(いた)んでいる。
亜紀には、そう思えた。
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