第四話 女二人で

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それは涼子の背中を撮影した写真だった。 背中一面が赤く腫れあがり。 尻を超え太ももの裏までも朱色に染まっていた。 亜紀は声が出せず。 画面を眺めた。 ページングした涼子の指先が震えている。 自分の姿を目にして彼女自身が動揺していた。 亜紀は視線を涼子の顔に向け。 彼女の表情を確かめた。 涼子の目がゆるゆると充血しはじめ。 潤んでいく。 哀れな自分を悼(いた)んでいる。 亜紀には、そう思えた。
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