信用できない男は切るべし

15/41
前へ
/274ページ
次へ
目が覚めたのは 窓の外がようやく明るくなってきた頃だった。 また眠りにつく気分にはなれず 起き上がると 隣にはまだ眠る純也くんがいる。 「はぁ…………………」 思わず漏れたため息が 思っていたよりも重いものだった事に少し驚く。 シャワーを浴びて コーヒーを淹れる。 昨夜は遂に 純也くんからの誘いを断ってしまった。 こんな事はもちろん初めてで どうやって純也くんと顔を合わせたら良いのかわからなくて。 明日から純也くんが入社式を迎える。 この事には正直ほっとしていた。 距離を置いて お互いを見つめ直す きっかけになるかもしれない。 もうわからなくて。 からだの反応がこころと同じものなのか。 愛ってなんだろう? この疑問は未だ解けないまま。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加