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恋愛をすると決めたのは私。
些細な理由がきっかけとはいえ、
また逃げるばかりの人生なんて歩むつもりはない。
「あ、やだー……」
姉さんが間抜けな声を上げた。
「どうしたの?」
聞けば、姉さんはぺろりと舌を出して言った。
「ごめーん
お土産お家に置いてきちゃった!」
「はあー……」
こんなに朝早くから来ておきながらこれだもの。
姉さんには敵わない。
「じゃあ仕事が終わったらカフェに来て?」
「うん、楽しみにしててねー」
ひらひらと手を振りながら仕事に姉さんは向かって行った。
「ふー……」
邪魔しに来たのか?
と思いたいところだけど、
姉さんはいつも地雷となって私を守ってくれる。
偶然とはわかっていても、
こんな姉さんが大好き。
大好きだからこそ、
憧れの悟先生……悟さんが姉さんを選んだ事は嬉しかった。
私にも悟さんのような
素敵な男性に出逢えるかな。
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