信用できない男は切るべし

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あーやっぱりあの人れなちゃんの恋人だったの?」 居酒屋での修羅場を見ている悟さんには姉さんの話が誰のことだか検討がついたようで。 私の顔はただただ青くなるだけだった。 「あら…… あの男の子は恋人じゃなかったの?」 「……じゃなかったの」 沸騰したスープの中に白菜を入れていく。 今日はちゃんこ鍋だ。 「……彼、寝起きだったよね」 「……知らない」 グツグツと音を立てて煮えていく鶏肉、白菜、人参、えのき、しめじ。 少し気まずい雰囲気の中でネギと豆腐を追加する。 鍋ってこんなに具沢山だったっけ。 合コンで鍋を突つき合う事はなかったので、 しばらく鍋料理を口にする事はなかった。 これで豆腐が煮えたら完成。 というところで玄関のインターホンが鳴った。
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