信用できない男は切るべし

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「姉さんネットで何か買ったの?」 18時を過ぎたご飯どきの来客といえば配達しか思い浮かばなかった。 キッチン横にある玄関モニターから近かった私が確認する。 「えー宅配便ならいつはもう少し遅いはずだけど……」 「…………悟さんがあの人呼んだんですか」 「おっ本当に来たんだー」 卓上ガスコンロに土鍋を移した悟さんがスキップしながら玄関先へ向かう。 モニターを背に、 そのまま家には上がらず帰ってくれる事を願った。 「れなちゃんの知ってる人?」 「……知らない」 初対面であんな態度をとる人なんて私の知り合いにはいない。 棚の上に無造作に置かれていたエコバッグを見つけて手に取った。 「姉さんまた片付けないで……あれ?」
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