遺された者

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太陽が顔を出す。 昨夜は一睡もできず、ただ放心するばかりだった。無気力でなにもやる気が起きない。 それでも何かしなければならないと思い、ベッドから体を起こす。 カーテンから漏れる光がたくさんのものを照らしている。ふとクマのぬいぐるみが目に留まった。 名前は確か…ダッフィーだ。彼女が大好きでディズニーランドに2人で行ったときに、買ってとせがまれた。こんなことになるなら、何匹でも買ってやれば良かった。 今さらの後悔。 この家には彼女との思い出がありすぎるから、後悔はどんどん膨らんでいく。
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