遺された者

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昼になり、さんざん泣いた僕は、シャワーを浴び、帽子を深くかぶって外へ出た。彼女との思い出のつまった家にいることが耐えられなかったから。 外は雪が降っていた。街には幸せそうな恋人たち。そうか、今日はクリスマスだ。幸せそうな顔をみていると、虚しさが襲ってきて、僕はさらに深く帽子をかぶった。 なんとなく歩いていると、無意識に学校にきていた。僕らが出会った場所。あの頃の記憶が溢れ出す。 そう、あれは高2の夏の事だったー…。
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